10月は月末に山場が集中——決算シーズン・FOMC・日銀会合の投資カレンダー
2026年の10月が始まりました。日経平均株価は7〜9月期の3カ月間で約5%下落したものの、9月30日から10月1日にかけての2営業日で3400円あまり上昇し、10月1日には6万8956円で取引を終えました。翌2日は利益確定売りなどで647円安の6万8309円となりましたが、依然として高値圏にあることに変わりはありません。
そんななかで迎える10月は、前半に米国の決算シーズン入りとSQ・3連休、中盤に米CPI、月末にFOMCと日銀会合という、イベントが途切れない1カ月です。とりわけ月末の数日間に日米の金融政策イベントと国内企業の決算発表が重なる点が、今月の大きな特徴です。
この記事では、10月の主要イベントを日付順に整理し、それぞれで何を確認しておきたいかをまとめます。結果や相場の方向を予測するものではありません。9月の同様の整理はFOMC・日銀会合と5連休——今週の投資カレンダーで行っています。
10月の主要イベント一覧
| 日付 | イベント | ポイント |
|---|---|---|
| 10月2日(金) | 米9月雇用統計(発表済み) | 雇用者数2.9万人増・失業率4.2%と予想を下回る |
| 10月8日(木) | ファーストリテイリング 8月期決算(予定) | 国内の主要企業決算の先陣 |
| 10月8日〜 | 米国の7〜9月期決算シーズン入り | 食品・航空大手などから発表が始まる |
| 10月9日(金) | オプションSQ(マイナーSQ)/安川電機 中間決算(予定) | 3連休前の最終営業日 |
| 10月10日〜12日 | 3連休(12日はスポーツの日で東証休場) | 米国市場は12日も取引あり |
| 10月13日(火) | 米大手銀行の決算(予定) | JPモルガンなどが発表予定 |
| 10月14日(水) | 米9月消費者物価指数(CPI) | 日本時間21時30分発表 |
| 10月下旬〜 | 国内3月期企業の中間決算が本格化 | 11月にかけてピーク |
| 10月27日〜28日 | FOMC | 結果は日本時間29日未明 |
| 10月29日〜30日 | 日銀金融政策決定会合・展望レポート | 30日に結果公表、総裁会見 |
※企業の決算発表日は各社の予定であり、変更される場合があります。
月初:雇用統計で米利上げ観測が後退
10月の最初の大きなイベントは、10月2日夜に発表された米9月雇用統計でした。非農業部門雇用者数は2.9万人増と市場予想(8.4万人増)を大きく下回り、失業率は4.2%に上昇しています。FRBが9月に利上げを再開したばかりの局面だったため、弱い雇用統計は「10月の追加利上げ観測の後退」と受け止められ、米国株は上昇しました。
この結果は、月末のFOMCに向けた利上げ観測の出発点になります。なぜ弱い指標で株が上がったのかは米雇用統計2.9万人増で株高——「悪い指標は良いニュース」の落とし穴で詳しく解説しています。
前半:米国決算シーズン入りとSQ・3連休
米国の決算シーズンが始まる
米国では10月8日前後から7〜9月期の決算発表が始まり、10月13日(火)にはJPモルガン・チェースなど大手金融機関の決算が予定されています。その後10月下旬にかけて、ハイテク大手を含む主要企業の決算が続きます。米国の主要企業全体では、前年同期比で20%を超える増益が予想されていると報じられており、期待値が高いぶん、結果が予想を下回ったときの反応には注意が必要です。
米国企業の決算は、AI・半導体関連のサプライチェーンや為替を通じて日本株にも波及します。どの決算が日本のどのセクターに影響しやすいかは米国決算シーズンと日本株の連動で詳しく解説しています。
10月9日(金)はSQ、そのまま3連休へ
10月9日(金)は、日経225オプションなどの特別清算指数(SQ)が算出される日です。10月は先物の清算月ではないため、オプションなどのみが対象となる「マイナーSQ」です。
注意したいのは、このSQの日が3連休前の最終営業日にあたることです。10月12日(月)はスポーツの日で東証は休場になる一方、米国市場は通常どおり取引が行われます。さらに13日(火)の米国時間には大手銀行の決算が控えています。つまり、10月9日の大引けから13日の寄り付きまで、日本市場が閉じている間に海外の材料が積み上がる可能性があるということです。
規模は9月のシルバーウィークほどではないものの、構造としては同じ「休場中のギャップリスク」です。連休をまたぐポジションの考え方は、シルバーウィーク5連休、日本市場が休みの間のリスクがそのまま参考になります。
中盤:10月14日の米CPI
10月14日(水)には米国の9月消費者物価指数(CPI)が発表されます。雇用統計が弱かったことで10月の利上げ観測は後退しましたが、市場はなお12月の利上げを織り込んでいると報じられています。CPIが強い結果になれば、利上げ観測が再燃する可能性があります。
雇用は弱い、しかし物価は下がらない——という組み合わせになると、市場の解釈は難しくなります。14日夜の結果は、月末のFOMCを見通すうえで重要な材料になります。
月末:決算発表とFOMC・日銀会合が重なる
10月の最大の山場は月末です。
FOMC(10月27日〜28日)
FOMCの結果は、日本時間では10月29日(木)の未明に発表されます。9月に政策金利を3.75〜4.00%へ引き上げたFRBが、追加利上げに動くのか、据え置くのかが焦点です。雇用統計発表後、CMEのFedWatchが示す10月の利上げ確率は17%程度まで低下したと報じられていますが、14日のCPIなどでこの確率は変動し得ます。
日銀金融政策決定会合(10月29日〜30日)
FOMCの結果を受けた直後に、日銀の会合が始まります。9月18日に政策金利を1.25%程度へ引き上げたばかりの日銀が、10月に連続で利上げするかどうかが焦点です。9月末時点では、OISから算出した10月利上げの確率は3割程度と報じられていました。30日には展望レポートも公表されます。会合前の判断材料となる9月短観の読み方は9月短観は6期連続改善——10月日銀会合の利上げを占う3つの数字にまとめています。
国内企業の中間決算
同じ時期、3月期決算企業の中間決算(4〜9月期)の発表が10月下旬から本格化し、11月にかけてピークを迎えるのが例年のパターンです。月末は「金融政策イベント」と「個別企業の決算」が同時進行する形になり、指数と個別株の両方で値動きが大きくなりやすい時期と言えます。決算発表の集中日や発表時刻は、各社のIRページや取引所の決算発表予定で事前に確認できます。
個人投資家が押さえておきたいポイント
1. 自分の保有銘柄の決算日を先に確認する
市場全体のイベントより先に確認したいのが、自分が保有している銘柄の決算発表日です。月末のFOMC・日銀会合と決算日が重なる銘柄では、どちらの材料で動いたのか判断しにくくなります。決算をまたぐかどうかを事前に決めておくと、慌てずに済みます。
2. 3連休前と月末は、レバレッジに余裕を
10月9日(金)の3連休前と、10月29日〜30日の日米会合は、いずれも値動きが大きくなる可能性があるタイミングです。信用取引をしている場合は、追証シミュレーターで「あと何%の下落で追証になるか」を事前に把握しておくと、イベント当日に判断を迫られる場面を減らせます。
3. 高値圏であることを意識する
日経平均は7〜9月期に下落したとはいえ、10月初めの時点で6万8000円台の高値圏にあります。高値圏ではイベントをきっかけに利益確定の売りが出やすく、10月2日のように大幅高の翌日に反落する場面もあります。イベントの結果を予想して一方向に賭けるより、どちらに転んでも耐えられるポジションサイズかどうかを確認しておくことが大切です。
まとめ
- 10月は前半に米決算シーズン入り・SQ・3連休、中盤に米CPI、月末にFOMC・日銀会合と国内中間決算が続く
- 10月9日(金)はマイナーSQで、そのまま3連休。休場中に米国では取引が続き、13日には米大手銀行の決算も控える
- 10月14日の米CPIは、雇用統計で後退した米利上げ観測を再び動かし得る材料
- 月末はFOMC(結果は日本時間29日未明)と日銀会合(30日結果公表)が2日続き、国内決算の本格化とも重なる
- 結果を予測するより、保有銘柄の決算日確認とレバレッジの余裕確保を優先したい
イベントが多い月ほど、ニュースに反応して場当たり的な売買をしてしまいがちです。カレンダーを先に頭に入れておけば、「今日は何の日で、何が起こり得るか」を落ち着いて確認できます。ニュースが出たときに慌てないためにも、月初のうちに予定を整理しておきましょう。
※本記事は2026年10月3日時点で確認できるスケジュール情報を基にした一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。イベントの結果や市場の反応を予測するものではありません。日程は変更される場合があるため、最新情報は各社・日本銀行・FRB・取引所の公式発表でご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。
よくある質問
2026年10月の主な投資イベントは何ですか?
主なものは、10月8日前後からの米国決算シーズン入り、10月9日(金)のオプションSQ、10月12日(月・スポーツの日)の東証休場、10月13日の米大手銀行の決算、10月14日の米9月CPI、10月27〜28日のFOMC、10月29〜30日の日銀金融政策決定会合です。月末にかけて国内3月期企業の中間決算発表も本格化します。
10月のSQはメジャーSQですか?
いいえ、10月9日(金)のSQはマイナーSQです。SQは毎月第2金曜日に算出されますが、先物とオプションの両方が清算される3月・6月・9月・12月がメジャーSQと呼ばれ、それ以外の月はオプションなどのみが対象のマイナーSQとなります。
10月の3連休はいつですか?東証は休みですか?
2026年は10月10日(土)〜12日(月・スポーツの日)が3連休となり、12日は東証も休場です。SQ当日の10月9日(金)の取引後、日本市場は3日間休みになる一方、米国市場は12日も取引が行われるため、その間の海外の値動きは13日(火)の日本市場にまとめて反映されることになります。
FOMCと日銀会合の結果はいつ分かりますか?
FOMCは10月27日〜28日(米国時間)に開催され、結果は日本時間10月29日の未明に発表されます。日銀の金融政策決定会合は10月29日〜30日に開催され、30日に結果と展望レポートが公表され、植田総裁の記者会見も予定されています。日米の金融政策の結果が2日続けて出る形になります。